住宅の設備ニーズは向上し、空調システムもより高度なものが求められてきています。このユーザーニーズに応えて、製品を開発する側や工事を施工する側も技術的に難易度の高いものを開発、提供していかなければいけません。冷気を感じさせないエアコンシステム、風を感じさせないエアコンシステム、音のないエアコンシステム、天井周辺と床の周辺の温度差の少ないエアコンシステムなどなど。
このお宅は数年前に増築されたものでありますが、それらをすでにクリアーした例です。写真ではその実感がなかなかつかめないかもしれませんが、床暖房を取り入れ、天井隠蔽ダクト方式エアコンを採用し、冷暖房併用空調システムになっているのです。
さらに建物外周の内断熱方式を採用し、空調効果を数段と向上させており、床下の断熱、屋根裏の断熱、床から換気口への通気など、空調効果を上げる工法も加えてあります。
こうすることによって、熱効率が良くなります。同じ場所で、木造在来工法、ツー・パイ・フォー工法、そして在来改良工法(この例)と3種類の工法を比較して盛夏に1週間の断熱評価を行いましたが、この通気工法が最も優れていました。
年々改良、改善が加えられ、新製品が開発され続ける空調システム。工夫と改良を加えることで、長期的メリットを得たいものです。 |